中国家具の魅力 その1 中国家具黄金時代
中国家具の歴史

悠久の歴史を持つ中国式家具は明朝・清朝(1368-1911年)に黄金時代を迎え、最も精巧で美麗な家具が制作された。
15世紀から17世紀にかけて製作された家具を「明式家具」と呼び、18世紀から清代末期にかけて作られた家具を「清式家具」と呼んでいるのである。
明式清式家具の材質の良さ、技術の高さ、彫刻の精巧さは、西洋式家具を使い慣れた現代人にとって、古き良き時代を思い起こさせ、限りない憧れを抱かせずにはおかない。それゆえ、国内・国外の家具収集家にとっての珍品となった。

明式家具は、その輪郭の線がすっきりしていて流れるよう。また、装飾もあっさりして気品があり、飾り枠構造の特色がよく生かされている。
一方の清式家具は、清代には国際貿易が盛んで工芸技術も発達していたので、家具も複雑多彩な装飾のものが好まれるようになり、紋様装飾図案の組み合わせが重視された。
中国の家具は、明・清時代が最盛期であったので、現在の中国家具の形式はすべてこの時代の伝統を踏襲しているのである。

中国家具の特徴

中国人は木の家具に象眼や彫刻を施すことを好み、象眼の材料としては、貝殻・ホウロウ以外に、色彩や光沢が鮮やかで紋様の美しい玉・石・象牙・動物の角・メノウ・琥珀なども用いられている。
例えば、大理石はよく使われる美しい石であり、青黄赤白黒五色の磁製片もまた多くの人に好まれる象眼家具の材料である。
昔の人は、時には家具本体と色彩や光沢の異なる木までも象眼の材料に用いることがあったが、それもまた、とても優雅で人を魅了するものであった。

彫刻の種類には、浮き彫り・隠し彫り・装飾彫りなどがある。
中でも浮き彫りの技法がもっとも多く使われた。
彫られる模様や飾りには、草花・龍・鳳凰・麟麟、それに図案化した雲・花・葉などがあるが、どれもみな中国伝統の紋様と密接な関係がある。

中国伝統の家具は、ほとんどワンセットになっていて、たいてい左右対称に配置されている。
ただし、それによって室内が単調なムードにならないようにと、インテリアをうまく生かしている。
壁に書画を掛けたり、骨董キャビネットの中に陶磁器やホウロウの器などの珍しい骨董品を入れたり、文机に花を生けたヒスイの花器を置いたり…どれも明るい色彩と美しい造形のものばかりである。
重厚な家具の中にそれらが置かれることによって、一種の総合的な装飾効果を生み、立派で堂々として見えるのである。

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